口腔内科( Oral Medicine )とは、「歯科患者の口腔だけに視点を向けず、大局的立場に立ち、全身的背景を考慮した口腔疾患の診断と治療を目的とし、外科的なアプローチを主体とせずに口腔の医療にあたるもの」と定義されます。?
1945 年にアメリカでは The American Academy of Dental Medicine が発足し、 1966 年には The American Academy of Oral Medicine となりました。日本においては新しい分野という印象がありますが、すでに欧米では、口腔外科( oral surgery )とは別に oral medicine clinic が、確立されています。

また口腔に生じる様々な疾患の鑑別をする能力と経験が要求され、関連医科や検査施設との密接な連携の上での診療システムが必要となります。

その対象となる疾患としては以下のようなものが挙げられます。

  • 口腔粘膜疾患(ウィルスや細菌による感染性疾患、栄養障害、遺伝性疾患、消化器疾患、腫瘍などにより口の粘膜に起った病気)
  • 唾液腺の病気
  • 顎の骨・顎関節に起った病気
  • 全身疾患による歯や歯周組織の病気
  • 神経性疾患(口やその周りの疼痛・麻痺)
  • 口やその周りに関わる精神疾患